2001年2月26日(月) 14:26

EU各国外相がニース条約に調印

コートダジュールでの式典‐欧州議会議長は批准否決に警告

パリ/ニース(AP)

フランスのジャック・シラク大統領は月曜日、ニースEU条約の調印式において、あらためて条約に対する批判を退けた。この条約は万人を納得させる妥協ではないが、新たな改革への良い基盤となる、とシラク大統領は述べた。15ヶ国の外相は月曜日、飛行機でブリュッセルからニースへと向かい、条約の調印式に臨んだ。

式典にはシラク大統領のほかにリヨネル・ジョスパン首相、ならびにEU議長を務めるスウェーデンのイェーラン・パーソン首相が出席した。この間、ニコル・フォンテーヌ欧州議会議長は批准を拒否せぬよう警告した。困難な交渉の末合意に至ったこの妥協案を加盟国のひとつが批准しないようなことがあれば、政治的な地震が起きることになる、とフォンテーヌ議長は月曜日、調印式の直前に述べた。

フォンテーヌ議長はLCIテレビで、確かに条文の内容は不充分である。しかし今は将来に目を向けねばならない。幸いにもニースでは2004年の新たな政府協議が決定された。加えてこの条約はEU拡大を可能にする、と語った。議長は、日曜日の晩コートダジュールを襲った地震が条約調印の不吉な前兆でないことを望むと冗談めかして述べた。

中産層を基盤とするフランス民主主義連合(UDF)のフランソワ・ベイルーFrancois Bayrou総裁は、フランスの議会でニース条約に反対票を投じる方針を明らかにした。ニースでは強い欧州の代わりに、短期間の国家的利益が方向を定める一種の共同政府フォーラムが取り決められた、と同総裁は『リベラシオン』紙に語った。しかしフランスがニース条約を承認するのは確実と見られている。

去る12月11日にEU各国首脳の粘り強い交渉の末合意に至ったこの妥協案は、専門家の数週間に及ぶ作業を経て条約の形に整えられ、調印を待つのみとなった。ニース条約は閣僚理事会の持ち票の再配分および欧州委員会の規模を定め、多数決決定の拡大をはかり、希望する国々同士の密接な協力(=先行統合。訳注)を可能にする内容となっている。

各国外相はブリュッセルでの会議を終えた後、同じ飛行機で南仏に向かい、調印に臨む予定である。

原題:EU-Aussenminister unterzeichnen Nizza-Vertrag
Zeremonie an der Cote d'Azur - Praesidentin des Europaparlaments warnt vor Scheitern der Ratifizierung

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